行ってきました〜。いや〜疲れた。
那須ってのは、栃木県の北部、ほとんど東北・福島県だということに
気づいたのが前日の夜。チンクでどころか、しゅんすけ自身クルマで
ここまで遠乗りしたことがないので、かなり不安になりました。
陽の暮れた秋の冷風吹きすさぶ東北の田園地帯で、故障したチンクを前に
途方に暮れるしゅんすけとさきこの図は、かなり鮮明にイメージされ、
身震いするのでした。

さて、金曜日。
9時頃には出発して、早めに那須に着いて、ホテルでいろいろ施設を回って
遊びたかったんだけど、いつものようにあおき家時間で2時間遅れの11時に
チンクは自宅を出発したのでした。

首都高から東北道へ入る道に進路を取り、首都高湾岸線を行くも、早くも後悔。
羽田辺りから物凄い渋滞で、全然進みませんでした。
平日の首都高の渋滞ってのを思い知らされた。
(ま、期末・月末・金曜日ってタイミングが、一層渋滞を酷くしていたのかもだけど)

結局、環状線から川口JCTを抜けるまで渋滞は続き、
やっと巡航速度を回復したのが、13時過ぎ。
2時間も渋滞と付き合って、早くもへろへろになったけど、
東北道に入った途端、クルマの量が激減し、車線は3車線になり、
快適に進むことができました。

それにしても、東北道に始めて入ったけど、いや、車線幅が広いね。
こんな広い道路を作る必要ってあるんかいな。
初めて通ったのが平日なので、休日や連休時の渋滞は知らないけど、
かなりガラガラな道路でした。
しかも、まっすぐな道が延々続いており、ほとんどカーブや起伏がない。
う〜ん、なんか面白味のない道路だな。

途中昼食休憩を挟み、さらに北上。
だんだん窓の外の風が涼しくなってきたのは、気のせいだろうか。
果てしない田園地帯を抜けて、利根川や鬼怒川を通過。
起伏の出てきた道をチンクはひた走る。
この辺の地理にイマイチ詳しくないしゅんすけだったけど、
関東平野を突っ切った感じかな。
日光や宇都宮を通過してさらに北上を続ける。
途中かなりの睡魔に襲われて休憩を余儀なくされたけど、
クルマは概ね順調に進み、16時半、那須ICに到着しました。
出発から5時間半、コンスタントに70〜80キロで走ったけど、
チンクには何ら異常なし。効率的に冷たい空気に晒されたからか、
普段のドライブよりもエンジンが熱くない気さえした。
いや、よく頑張った。あともう一息。

チェックインは17時までと決められていたので、道を急ぐ。
それにしても、那須の街並みは、山梨の観光地を彷彿とさせるね。
森の中に現れる別荘販売店やおしゃれなカフェ、手作りパン屋、ジャム工房。
終いには「3D宇宙・恐竜館」などとワケの分からないものまで。
う〜ん、この雰囲気は山梨だ。
避暑地の雰囲気なんて、どこに行ってもこんな感じなんかな。

17時。ホテル到着。いや、ギリギリセーフでした。
それにしても、11時出発、17時到着。
途中休憩もあったけど、6時間ドライブですよ。これはスゴイ。
その大部分を80キロ近くの高速で走り通したチンクは偉かった!
なんかチンクの顔がちょっと誇らしげのように見えました。
今日はゆっくり休んでくれたまへ。

ホテルの感想は、割愛。
なんせほとんど仕事絡みなので。
でも、温泉はとっても良かったなー。
飯は・・・普通か・・・。
(小学生の頃、同じ系列の会員制リゾートホテルに宿泊する機会があり、
お袋と弟で行ったんだけど、予想外に高価な夕食のラインナップに腰が引けたあの夜の
トラウマを越えることができたぜ。っていうかタダ飯券があったんだけど)

翌朝、早々に朝食を済ませ、さっさと身支度を整えて、出発の準備。
実はさきこ、前日の東北道で通過した佐野IC近くにアウトレットモールがあることを
思い出してしまい、帰りを早めて、立ち寄りたいと思っているらしい。
しゅんすけはしゅんすけで、せっかくなので、近くの茶臼岳まで行ってみたいと
思っていた。結果、とにかく早く出て、まずは茶臼岳に向かうことにした。
この茶臼岳登山が、今回の旅行の最大のドラマだったな。

ホテルを出たチンクは延々と続く上り坂に苦しみながらも、何とか上り続け、
茶臼岳ロープウェイ乗り場まで到着。
ホント、チンクは文句も言わず、故障もせず、こんな坂道登ってくれるよ。
熱海の山越えよりも若干キツイ坂道だったけど、何とか山麓の駐車場に到着できました。
さて、ここからはロープウェイ。
なんだ、茶臼岳って全然余裕じゃん?とロープウェイに乗り、
数分後に山頂駅に到着したしゅんすけの目の前には、登山道が雲の中に消えるまで
続いておりました。完全に舐め切ってたので、しゅんすけもさきこもシャツ1枚。
那須から駆け登ってくる風がちょっと冷たかったけど、ま、動いてりゃ暖かくなるだろってことで、
どこまで行けるか、登山道を行ってみることにしました。

※山麓の駐車場より。
右手に見えるこんもりした山が茶臼岳。

※ロープウェイ山頂駅からの景色。
下界の駐車場に小さい黄色いクルマが見えるが・・・。

最初は富士山山頂前の馬の背に似た砂利の急勾配。
周囲には完全登山武装の人もいたけど、ほとんどが登山を意識していない格好だったので、
しゅんすけも特に不安になることなく、歩を進める。
もしかしたら、10月に会社の同僚と山梨の南アルプスに登ることになるかも
知れないから、多少登山の感覚を戻しておかないとと思う間もなく息が切れ、
先行するさきこに気遣われながら、重い足を踏み出すという「いつもの光景」に。
ううっ、哀しい・・・。

砂利の勾配の先に見えてきたのは、白い岩の登山道でした。
石灰石と思われる山肌に、黒い岩が点在するという景色。
加えて硫黄の臭いが鼻につく。いや、温泉ってレベル以上の臭い。
箱根の大涌谷以上の硫黄臭さかも。
山って、その組成でその表情が全然変わるのが面白い。
全く違う山に登ってる感覚でした。
下界に見える那須の街並みや、時折聞こえるロープウェイ乗り場からの放送が
まだ全然茶臼岳の高みに達していないことを思い知らせる。
さらに、さらに行ってみることにした。
さっきまで肌寒かった身体にほのかに汗を滲ませて、歩みを続けていく。
石灰の岩場を登りきると、なだらかな勾配に赤い土の登山道に出た。
キツかった硫黄の臭いが和らぎ、雲の隙間から山頂らしき鳥居が見えた。
赤い土と岩の隙間から水蒸気が昇っている。
岩に触れると岩自体がほのかに暖かかった。

※砂利の急勾配の先は、石灰の道が続く。

※山頂付近は赤い土の道。

さきこは丁度いい岩を見つけて、その上に寝転ぶ。
じんわりと暖かさが染み込むようでした。
しゅんすけも水蒸気の吹き出る穴の近くに寝転ぶのにいい岩を見つけて
身体を預けてみた。いや、温泉のような暖かさ。コレが遠赤外線か?←違うか。
なんか身体を起こして、暖かい岩から離れても身体の熱が逃げていかないというか、
風はかなり強くなっていたんだけど、まさに岩盤浴のおかげで、気分が爽快になりました。

そこから山頂まではあと少し。
巨大な噴火口を右手に見つつ、山頂の鳥居をくぐり、山頂のお社に到着。
・・・って、山頂はコレだけ?
あの、なんちゅうか、その、「茶臼岳山頂1940m」とかって看板とかないのか。
せっかく登頂記念で写真を撮ろうと思ってたのに、残念。
お社にお賽銭して、写真を撮って帰ってきました。

※山頂の鳥居をくぐる。

※山頂のお社にて。
撮影を頼んだら、白くなっちゃった。

帰りしな、さっきの岩盤浴の岩が忘れられないさきこは、
さっき腰を下ろしていた岩を見つけるや、その上に座り込み、
しばしまったりと時間を過ごしたのでした。
下山は早かったかな。
石灰の岩場も砂利の急勾配も、富士登山と同じで、ざくざくっと降りてきました。
行って帰って1時間半くらいかな。
ほとんど九合目までロープウェイなので、お手軽に雲の上散歩ができていいね。
とても気分が良かったです。

※岩盤浴にまったりなさきこ。
ホント気持ちいいんだわ、コレが。

さて、クルマに戻り、エンジンを始動。
茶臼岳を下り、途中お土産なぞも購入し、やたら目に付く蕎麦の看板に、
「どないなもんか?」と入った美味しい蕎麦屋で舌鼓を打ち、チンクは那須ICから
一路東京方面に進路を取るのでした。

途中さきこご希望の佐野プレミアムアウトレットに立ち寄り、3時間程度過ごしたら
既に20時。これで、何時に帰宅できるのやら。
佐野プレミアムアウトレットは、さきこにとっては、かなり良かったみたい。
店の種類も多いし、値段も安いそうで、目移りして、短い時間では回りきれなかったそうな。
しゅんすけは、このショッピングモールが広大な田んぼの真ん中にドデンと建つ異様さに
ホントなんか遊ばされてる感がとても感じられて、ベンチで時間をやり過ごしていたら
眠ってしまい、気づくと陽もとっぷり暮れていたという按配で、
町田のアウトレットモールのように本屋があれば、
もうちょっと有意義に時間が過ごせたのにと思うと
このアウトレットモールに魅力を感じることができませんでした。
でも、靴買いました。

※こんなおしゃれな建物が、田んぼの真ん中にあるなんて・・・。

20時にアウトレットモールを出て、佐野藤岡ICまでアウトレットモール帰り渋滞に
巻き込まれたけど、高速道路に乗ってしまえば、後はスイスイ。
チンクも快調に走ってくれ、22時頃、首都高羽田線からみなとみらいのランドマークタワーを
見ることができました。
延々200キロの超ロングドライブを耐えてくれたチンクに「ツバサよ、あれが横浜の・・・」と
言うまもなく、自宅に到着。意外に早く帰ってこられたな。
マンションの駐車場に格納するチンクは、少し疲れてて、
どこかゴムの焼け焦げの臭いがしたけど、しゅんすけもチンクも自信がついた旅でした。

ついに東北道にまで進出したチンク。
次はぜひ東名を完全制覇、日本におけるチンクの殿堂・チンクェチェント博物館に
行ってみたいものである。

おしまい。

1